作品情報・キャスト・あらすじ・ネタバレなしの感想
目次
作品情報
作品名 | 暗殺の森 |
原題 | Il conformista |
公開日 | 1970年 |
上映時間 | 115分 |
監督 | ベルナルド・ベルトルッチ |
主演 | ジャン=ルイ・トランティニャン |
配給 | パラマウント・フィルムズ |
キャスト
- マルチェロ・クレリチ:ジャン=ルイ・トランティニャン
- アンナ・クアドリ:ドミニク・サンダ
あらすじ
1938年第二次世界大戦目前の、イタリア。主人公マルチェロは、過去のトラウマからファシズムに傾倒していた。友人の勧めにより組織の一員となった彼は、反ファシズムの首謀者である大学の恩師を訪ねるのだが・・。
感想
どうも、こんにちは~😊。
今回はコレ。「暗殺の森」を紹介していきますね~w。
この作品、題名からしてサスペンスもしくは、ミステリーかなと思っていたのですが・・。
開けてビックリ玉手箱じゃないが(笑)、謎解きなんて全然出てこなかったっすよ( ;∀;)。
もうね、ひたすらに主人公マルチェロにスポットを当てた、人間ドラマですよ、人間ドラマw。
だだし、一般的なドラマ(というか普通の映画)とは、かな~り違う独特な雰囲気の作品だった( ゚Д゚)。
カメラワークっていうんですかね、それが凄くて、オッサン最初、セリフが全然頭に入ってこなかったw。
それぐらい、独特な撮影の仕方をしてるんですよねこの作品はw。
これはね~、ホント何て言ったらいいのか、難しい映画でしたよ( ;∀;)。(芸術的と言うんでしょうかね?)
ハマル人は、ものすっごくハマルと思うのですが、万人向けではないのでちょっと試し観するのもいいかもしれませんね( ;∀;)
この作品は、ホント
どう表現したらいいのやら( ;∀;)
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コメント
コメント一覧 (2件)
こんばんは、昼行燈さん。
若い哲学講師のマルチェロ(ジャン=ルイ・トランティニャン)は、13歳の時、彼を犯そうとした同性愛の男をピストルで射殺し、それ以来、罪の意識に悩んでいた。
そして、少年時代の悪夢から逃れるため、彼はファシストとなり、哲学を学び、プチ・ブル娘ジュリア(ステファニア・サンドレッリ)と結婚する。
彼はファシスト党から、反ファシストの教授の暗殺を命じられるが、教授の妻アンナ(ドミニク・サンダ)に心惹かれ、暗殺遂行を躊躇するのだった——–。
「ラストエンペラー」で世界の映画界に改めてその実力を見せつけたベルナルド・ベルトルッチ監督の、この映画「暗殺の森」は、彼の29歳の時の作品だ。
ベルトルッチ監督は、1962年に若干21歳の若さで処女作「殺し」を発表、その鋭い感性は、イタリア映画界に衝撃を与えたのです。
そして、その後も「革命前夜」「暗殺のオペラ」を発表して実績を重ね、それを武器に「暗殺の森」に十分な予算とスケジュールを得て取り組んだのです。
若手監督にとっては予算とスケジュールの制約は、必ず付きまとう問題だが、ベルトルッチ監督はそれから解放され、一シーン、一シーンが胸躍る官能的な魅力に満ちた作品に仕立て上げていると思う。
この映画「暗殺の森」は、ファシズムが台頭した1928年から、崩壊寸前の1943年までのパリとローマを舞台に、反ファシストの教授暗殺の指令を受けたインテリの”体制順応主義者”(映画の原題)の姿を描いた、優れて”政治と人間”に関するドラマなのです。
原作は、現代文学の旗手と言われたアルベルト・モラヴィアの「孤独な青年」で、1970年代のネオ・ファシスト台頭期に作られている点が、この映画をより重層的にしていると思う。
ベルトルッチ監督の作品には、その後も「1900年」ではドナルド・サザーランドが、「ラストエンペラー」では坂本龍一が演じたファシストが登場しているが、もちろんそれらを肯定的な存在として描いているわけではない。
しかし、彼らが、退廃的な魅力をたたえている点が、ベルトルッチ監督の凄さ、映画作家としての懐の深さなのだ。
また、この映画は、映画ファン気質にあふれる映画作家が作った映画であるというのも、忘れられない点だ。
教授が森で暗殺されるクレーン・ショットの見事さ。
まるで5メートルの巨人の目が捉えているようなカメラ・アングルなのだ。
このシーンを観ながら、ベルトルッチ監が敬愛してやまない溝口健二やオーソン・ウェルズ、マックス・オフェルスなどの監督の映画に思いをめぐらしながら、改めて彼らの映画を観直すのもいいかも知れない。
とにかく、この映画は全編に渡って、華麗にして官能的な映像にあふれていて、特にダンスホールのシーンや雪に覆われた森での暗殺シーンには陶酔してしまった。
映画は、いくら監督に才能があってもいい映画が出来るとは限らない。
当然のことながら、何といってもいい俳優がいなければ、成り立たないものです。
その点でも「暗殺の森」は申し分がない映画と言える。
幼児の悪夢から逃れられず、熱狂的なファシストになる青年にフランスを代表する超個性派俳優のジャン=ルイ・トランティニャンが扮し、退廃的な翳りと虚無をたたえた演技を披露し、その妻に扮したステファニア・サンドレッリの、どこか崩れたような美しさも印象的だったと思う。
コメントありがとうございます。
そうですよね~、監督と役者がそろって初めて
名作って生まれますよね~(#^^#)。